「AI業務診断」は、まず自分たちのサイトに使っています

「AI業務診断」を掲げている以上、その診断をまず自分たちのサイト運用に対して使うのが筋だと思っています。人手だけでは気づきにくい抜け漏れを、AIエージェントによる定期点検で見つけ、直す。実際にあった例を、いくつか紹介します。

アクセス解析の点検

Googleアナリティクス(GA4)の計測が、正しく機能していない期間がありました。原因はGoogle側のデータストリーム設定の不具合で、AIエージェントが原因を切り分け、ストリームを作り直して解決しました。再発に気づけるよう、日々の計測状況を自動でチェックする仕組みも合わせて追加しています。

コメント欄のスパム対策

片方のサイトにだけ、スパムフィルターの導入を忘れていたことが判明しました。放置すると際限なく増え続けるスパムコメントが、想定を超える規模で滞留している状態です。フィルター導入とあわせて、たまっていた分はAIエージェントが自動処理でまとめて整理しました。

WordPressの非侵襲的な脆弱性診断

AIエージェントによる非侵襲的(読み取り専用)な脆弱性診断も実施しました。管理者ユーザー名がAPI経由で誰でも取得できる状態だったこと、旧来のXML-RPC経由の攻撃口が開いたままだったこと、基本的なセキュリティヘッダーが未設定だったことなど、「今すぐ危険」ではないものの防御を一段階固めるべき項目を洗い出し、その日のうちに対応しています。

検索エンジン向けの基本情報整備

ページ自体はGoogleに登録されていたものの、meta description・OGP・構造化データが一つも設定されていませんでした。基本的なタグを追加し、Search Consoleとの連携も済ませたので、今後は検索経由の反応を継続的に見ていきます。

地道な点検を、機械的に続けられること

どれも派手な機能ではありません。ただ、こうした地道な点検を人手を介さずに継続できることこそ、AIエージェントを運用に組み込む一番の価値だと考えています。同じような点検を、お客様の業務に対して行っているのが「AI業務診断」です。

AI業務診断のサンプル結果はこちら

AIに社内情報を学習させるときの、境界線のつくりかた

AIエージェントに社内のドキュメントを学習させると、業務は圧倒的に楽になります。一方で、「学習させてはいけない情報」との境界線をどこに引くかは、地味だけど避けて通れない設計課題です。

正規表現だけでは拾いきれない情報がある

メールアドレス・電話番号・郵便番号のような形式が決まった個人情報は、正規表現によるマスキングで機械的に除去できます。ですが、実際に運用してみると、それだけでは拾いきれない情報があることに気づきました。健康の記録や家族の家計の話のような、文脈を読まないと「私的な情報らしさ」が判断できないケースです。

AIが分類し、最終判断は人が行う

そこで、社内ドキュメントを検索用データベースへ取り込む前段階に、もう一段のチェックを追加しました。文脈から「私的情報らしさ」をAIが2段階で判定し、リスクが高いと判断されたものは自動で遮断するのではなく、承認待ちのキューに回します。最終的にそれを私的情報として扱うか、判定の誤りだったかは、必ず人が確認して決めます。

自動判定だけに任せないのは、機械的な正解・不正解では割り切れない情報が対象だからです。誤って登録されてしまっていた場合に取り消せる仕組み(削除・監査ログ)も、あわせて用意しています。

安全網は、実際に一度機能しました

この仕組みを運用に組み込んだ後、実際に一件、境界線際の情報が紛れ込んでいたケースを見つけて対応しました。仕組みを作って終わりにせず、実際に機能するところまで確認できたのは収穫でした。

基盤としての位置づけ

この安全網は「AIおっきぃ」をはじめ、私たちが構築・運用するAIエージェント基盤に標準で組み込んでいる仕組みの一つです。他の防御機構とあわせて、技術的な実装の詳細を公開しています。

多層防御ラインの詳細はこちら